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2024年どうしましょうか?株式会社インフォマート・メディアLess is More.編集部・新年座談会。

あけましておめでとうございます。本年もよろしくお願いいたします。
新年最初のnoteは、昨年の振り返りと、今年のLess is More.の抱負などをお話ししていきます。 まずは、企業としてのインフォマートの2023年を振り返ることから座談会はスタートしました。

【写真左より】 株式会社インフォマート/ 櫻井拓弥(戦略営業部) 園田林太朗(戦略営業部 部長)

「DX」潮流が変化した?

-昨年はどんな年だったと捉えていますか?

櫻井:普段の仕事をしていて「DX」みたいなバズワードがひと段落したような印象がありました。コロナ以降の大きな潮流が変化する兆しなんじゃないかと感じますね。

園田:あぁ。コロナ以降はネットからの情報収集がメインになっていましたから、そういう状況でDXは便利な共通言語だったのかもしれませんね。

-あぁ。確かに。特にインフォマートは、実はDXど真ん中の企業だからこそ、その辺の変化を掴みやすいのではないでしょうか。

園田:先日、櫻井さんと地方の展示会に行ってきたんですよ。括りやレッテルとしての「DX」という言葉は飽きられているかもしれませんが、展示ブースで話されているのは、やっぱりDXの話ではあるんです。
でも、DXと括らないことで、むしろ個別の悩みや課題にリアルに向き合えるような気もします。

櫻井:僕もリアルの現場では、DXって言葉に頼りすぎないように意識しています。企業の目の前にある課題に対してはシンプルに「業務改善」していけばいい。その先に、結果としてDXが実現できればいいなって思うんですよね。

「デジタルで人間らしさを取り戻す」。

園田:現状のDXついては、革新的なものが求められるというより、安定した運用を求められるフェーズになってきたのかもしれませんね。

-少し詳しくお聞きできますか?

園田:例えば、インフォマートのフード事業部は、20年以上飲食店の受発注をDXしてきました。ある程度デジタルを導入して、一旦回り出すと安定して運用していることが重要なんです。細かいアップデートはもちろんしていきますが、抜本的な改革を望まれていないようにも思います。

-何も問題起きずに使えて、少しずつ使いやすくなればいいということですね。

園田:そうです。なので、昨年はDX云々ではなく、オフラインでの繋がりやリアルで提供できるものを模索する一年だったかもしれません。
例えばイベントでフードブースを飲食店さんと立ち上げたりしたんですが、人間同士の繋がりを感じて楽しかったり感動したりするんですよね。

-まさにこのメディアの理念「デジタルで人間らしさを取り戻す」ですね。

櫻井:僕も、色々なイベントを担当させていただいた一年だったんですけど、オフラインのイベントでなければできないことを模索していましたね。

-オフラインのイベントでなければできないこと?

櫻井:例えば、ゲストをお呼びして講演していただくのは、オンラインでもできますよね。むしろ、オンラインの方が視聴者様にとっては拘束時間も少なくて、主催者側としてもコストも抑えられるかもしれない。じゃあ講演をリアルでやる意味ってなんだっけ?って。

園田:そうですよね。イベントやセミナーって、オンライン/オフラインと両立させるのが当たり前になりましたけど、オフラインの意味付けって中々難しいですよね。

櫻井:オフラインにおける、コミュニケーションの価値を、もう一度見直さないといけないなって思いますね。

-その辺は、今年のLess is More.でも模索していきたいですね。

本当に大事な情報ってなんだろう。

-2023年は、戦争に代表されるように社会情勢も不安でした。

櫻井:自分自身でコントロールできないところで、生活が変わってしまうかもしれない、と思いながら仕事・生活する一年でしたね。ただ、自分自身の日常がダイナミックに変わったかと言われると、実感がないんですよね。

-ある種、麻痺しているような?

櫻井:そうなのかもしれませんね。ニュースを見ていても、やはり自分ごととして捉えらきれませんでした。正直にお話すると、どこかしら対岸の火事感は拭えずにありましたからね。

園田:どこまで自分ごとにするか、どこまで情報を摂取するかって、すごく難しいですよね。ソーシャルメディアなどでニュースを調べ出すと、際限なく、いくらでも情報が入ってきますからね。

-あぁ。そうですよね。

園田:かつては、テレビとか新聞など、情報ソースが限られていたので、ある期間で「はい!次の話題!」ってトピックが切り替わっていたのかなって思うんですよ。情報統制とも言えるとは思いますけどね。

-あぁ。強制的に話題が切り替わっていたのかもしれませんね。

園田:ソーシャルメディアって、不安な気持ちで調べ始めると、どんどんバイアスがかかった情報が出てきて、不安がいつまでも終わらなくなってしまう。意識的にネットから離れる必要があるのかもしれませんね。

-デジタルデトックスなんて言葉もありますもんね。

園田:全世界のニュースを、延々と追い続ける状態がいいのかっていうと、そういう訳ではないですからね。情報を入れすぎないように、フィルターを作っておく必要もありますが、ある程度の情報も知っておかないといけない。匙加減が難しいですね。

櫻井:バランスは本当に難しいですよね。追い続けると疲れますけど「知りませんでした」ではすまされないニュースもありますからね。
「え?今って戦争起きているんですか?」は社会人として、まずいですからね(笑)。

園田:そうそう(笑)。でも、戦争みたいな大きな問題もあって、一方で例えば「都心にクマが出没」みたいな、割と日常と地続きのニュースがあるじゃないですか。

櫻井:ありますね(笑)。

園田:そういうあらゆる情報が、タイムライン上で並列に次々と入ってくる。どちらも大事な情報ですが、自分自身が本当に知っておかなきゃいけないことってなんだろうって、もう一度冷静に考えないといけないなって思うんです。

素朴な態度や、個人的な視点の大事さ。

-そういった状況の中で、2024年は、どんな発信をしていくんですか?

園田:様々なメディアがありますが、Less is More.は、いわゆる公共メディアではないので、運用している私たちの”個人”が透けてくるものだと思っています。だからこそ、「わからないことを聞いてみよう」といった素朴な態度や、「自分自身はこう思った」というごく個人的な視点から発信することを大事にしたいなと思います。

-なるほど。

園田:ある意味で偏った情報も取り扱っていきたいなと思っています。もっともらしいことや正しいこととして発信するのではなく、Less is More.が、取材対象の皆さんや読者の皆さんと"話し合う場所"みたいになっているといいんじゃないかなって思うんです。

-あぁ。「こういう考え方どうですか?」っていう。

園田:「本質とはなんだろう?」って話し合える場だといいなって思うんですよ。私自身も「多様性については白帯なので、学んでいる真っ最中だ」というスタンスは忘れないようにしています。

-多様性白帯(笑)。でも、大事な姿勢ですね。

-先ほど「本質」っておっしゃってましたが、どんな意味か詳しくお聞きしてもいいですか?

園田:「人間の本質」って「究極の何か」ってことではなくて、その瞬間の心もようくらいに思っておくといいのかなって。本質が一つの何かだと、ちょっと息苦しいような気もしますからね。

-一つの正解に向かうのは、つらいかもしれませんよね。

園田:初期から「本質」みたいなキーワードは編集会議でも話してきましたが、その意味は、はじめた頃と変わってきているように思います。このメディアを始めて4年間、つどつどチューニングしながら運営してきたように思うんですね。現在は変わって当然のものとして考えるようになりました。玉虫色の本質というか(笑)。

櫻井:ちょっとだけ都合のいい「本質」ですね(笑)。

全員:(笑)。

2024年。新しいプロジェクトへの挑戦。

-2024年のLess is More.では、新しい取り組みも予定しているとか?

園田:昨年は、当メディアをきっかけに大学の講義のお話をいただいたり、産学連携的な活動に少しだけ取り組めたと思っています。これをもう少し進めていきたいですね。

-なるほど。

園田:先日も、ある大学教授とお話していて、学校で学ぶことと実社会での経済活動に、かなり距離があると感じました。

-学校で学んだことが、あまり社会に出てから直接役に立たないことって多いですよね。

園田:そうなんですよね。生徒はもちろんなのですが、同じ社会人のはずの教職員の皆様と、私たち一般企業・会社員とのギャップも思っていたよりもずっと深いと思ったんですよ。

-確かにそうなのかもしれませんね。

園田:学校側もそのギャップをどうにか埋めたいと思っているようでした。
Less is More.をきっかけに、学校と産業の溝を埋めていくみたいなことができたらいいなって思っているんですよ。

-それは、素敵ですね。ぜひ、色々な活動に繋げていただきたい。

園田:まだ、具体的な施策は思いついていないですけど、取り組めたらいいなと思います。

-ぜひ、何か取り組んでもいいという教育機関がございましたらご一報いただきたいですね。

園田:それから、昨年10月のnoteさんのイベントで少しお話ししましたが、書籍を作るプロジェクトも動き出しました。

-楽しみですね!

園田:実は、昨年から色々と準備を始めています。Less is More.のインタビューをきっかけに知り合った研究者の皆さん数名にブレーンとしてご協力いただきながら、プロジェクトを立ち上げたんです。ぜひ楽しみにしていただきたいです。

櫻井:書籍化はすごく面白いプロジェクトですが、準備の段階で、普段の業務と求められているゴールがまるで違って戸惑いました。今だから言いますが、すごく大変な日々でした(笑)。

-水面下で、ご苦労された一年でしたね(笑)。

櫻井:研究者の皆さんについていくために、トライアンドエラーの連続でした。ようやくコンセプトも決まって、動き出すので今年もどうぞよろしくお願いいたします。

園田:noteをそのまま転載するのではなく、新しい記事にもトライする予定です。2024年もちょっと変わったメディアとして頑張りますので、皆様どうぞよろしくお願いいたします。

これからの世界で失いたくないもの。

-これを聞くのも年始恒例になってきましたが、お二方のこれからも失いたくないものをお聞きできればと思います。

櫻井:僕はリスペクトですね。Less is More.に関わりだして2年間、Less is More.のインタビューや、イベントを通して、多くの人と出会う機会がありました。はじめは理解できない内容でも、相手への尊敬があると、だんだんと理解できるようになるんです。だから、リスペクトは忘れたくないですね。

園田:私は変化することを失いたくないと思っています。自分自身が動いて、変わることに挑戦する一年にしたいなって思っています。
ちょっとややこしいんですが、今の自分を失ってでも新しいものを取り込んでいきたいという(笑)。

-あぁ。失うことすら恐れないってことですね。

園田:実はインタビューでも扱った、人工言語エスペラントを学ぼうって思っているんですよ!

-楽しみにしています!皆様、今年もどうぞよろしくお願いいたします!

(おわり)

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