豆腐から考える。多様性を失うことない未来。豆腐マイスター・くどうしおり氏インタビュー。
夕暮れ時のラッパで、豆腐屋さんを思い出す。これ自体をリアルタイムに体験した世代がどれほどいるだろう。今や街から昔ながらの豆腐屋さんは、失われつつある。当たり前のように街にあった豆腐屋さんの数々は、なぜこれほどにも減少してしまったのだろうか? その原因には、後継者不足や高齢化、そして大手資本と個人資本の戦い、さらには食料自給率の問題など、日本社会が抱える課題が凝縮されているようだ。そんな豆腐業界がこれからの未来も生き残る秘策はあるのか? 豆腐マイスターの工藤詩織氏に話を聞いてみた。
偏食家のめくるめく豆腐ライフ
-まずは、豆腐を広めようと思ったきっかけを教えていただけますか?
くどう:実は私、幼少期からものすごく食べ物の好き嫌いが多くて。特に、白米が食べられなかったんです。
-ご飯が?!
くどう:そうなんです。小学校低学年の頃からなのですが。子どもらしく、嫌いなものがピーマンとかニンジンだったら良かったんですけど。「ご飯が苦手」なんて、人に軽々しく言えなくて、「生きづらいな」…って感じるようになって(笑)。
-子どもながらに、そんなことを(笑)。
くどう:それで、考えた末に豆腐を食べ始めたんです。逃げ道でした。
-なるほど。
くどう:当時、父がメタボを気にする年代にさしかかり、豆腐を積極的に食べ始めたこともあって、豆腐を食べることが習慣になっていきました。毎朝、父が近所の豆腐屋さんに買い物に行き、私が起きる前には冷蔵庫にできたての豆腐や搾りたての豆乳が入っていたんです。
-ごく自然に、好きになったんですね。
くどう:そうなんです。ちなみに、牛乳も苦手だったので、牛乳の代わりに豆乳を飲み、ご飯の代わりに豆腐やおからを食べていました。
-大人になるまで、ずっと?
くどう:はい。毎日食べていると、スーパーと豆腐屋さんでは豆腐の味が違うことにも気づき、興味が湧いてきた…というのが小学校から中学校時代。高校時代は給食からお弁当に変わったので、より豆腐生活が進んだんですね。そして、地元の群馬から上京してひとり暮らしを始めた大学時代には、「自分で豆腐を選んで買う」ことにとても興味をもつようになりました。
-豆腐屋さんで買っていたんですか?
くどう:そうですね。偶然、通っていた大学がある池袋は、都内でも豆腐屋さんさんが数多く残っているエリアだったんです。大学から徒歩10分圏内に3軒もあったので、休み時間や放課後にお腹が空いたら豆腐屋さんに行き、豆乳を飲みながら、がんもどきを菓子パンのようにかじったり(笑「)
-学食には行かず!?
くどう:カツ丼やカレーライスなど、学生が喜ぶ炭水化物オンパレードの学食メニューが、ほぼ食べられなかったという理由もありまして(汗)。
-またしても(笑)。
コンプレックスが個性に、個性が仕事に
くどう:そんな生活をしていたら、次第に周囲から珍しがられるようになって、「まめちゃん」というあだ名まで付いたんですよね。それまでは偏食というコンプレックスだったのに、だんだん、「豆腐が好き」という嗜好が私の個性に変わっていったんです。
-ただの好き嫌いが、パーソナリティーになった。大きな変化ですね。
くどう:はい。堂々と生きやすくなりましたし、逆に周りの人から「美味しい豆腐屋さんを教えて」と尋ねられるようになったりもして。それに、豆腐の美味しさだけではなく、新たな魅力にも気づかされましたね。
-どんな魅力ですか?
くどう:大学院に進学した私は、海外で日本語教師になることを目指していました。それで、いつも留学生に囲まれていたんですが、中にはイスラム教徒だったりヴィーガンだったり、肉を食べない子もいまして。代わりに食べられるものを探したら、それが豆腐だったんです。どの国の、どんな文化圏の人でも口にできるボーダレスな食材なんだ!と気づいてから、食文化の視点から見た豆腐の魅力にも面白さを感じたというか。
-豆腐はボーダレス。すごいですね!
くどう:日本人は健康のために豆腐を食べる傾向がありますが、世界を見渡せば宗教的理由、あるいは環境意識をはじめとするさまざまな要因から、食べないものを決めて暮らしている人も多いんですよね。私が留学生たちを豆腐屋さんに連れて行ったり、逆に中国人の子が麻婆豆腐を作ってくれたり。豆腐を介して人と人とが繋がり、美味しさをシェアして、楽しい時間を過ごせることが面白かったんです。
-それが、仕事に繋がっていった?
くどう:最初は、仕事にしようとは思っていなかったんです。ただ、豆腐に魅力を感じる反面、豆腐屋さんに通い、お店の方と話をする中で経営の厳しさも実感していて。伝えたいことも蓄積されてきたので「何かしなきゃ」とは思っていました。そんな時、「そんなに興味があるなら」と、ある豆腐屋さんが業界の勉強会に誘ってくれたので行ってみたんです。
-徐々に、業界に深く足を踏み入れ始めたんですね。
くどう:そうなんです。ほかにもできることをしているうちに、豆腐屋さんからのオファーにも応えるようになり、ある日「お礼に」と謝礼をいただいたんです。そのとき、「あ、これ仕事になる?!」って気づいて! ただし、対価を貰うなら、責任が発生しますよね。ならば、豆腐のことをもっと勉強しなければと、〈豆腐マイスター〉の資格を取得しました。歴史から製造工程まで、客観的に解説できるようになろうと、職人さんに現場を見せてもらったりしながら、知識の引き出しを増やす努力をしました。
-当時はまだ、在学中ですか?
くどう:大学院1年生のときですね。結果的には、豆腐のための活動と学業を両立する気持ちの余裕がなくなって、大学院は約半年通って休学、結果的には退学しました。というのも、年間500軒の豆腐屋さんが廃業しているという事実を知っていたので、卒業するまでにいったい何軒の豆腐屋さんが潰れるんだろう?と考えると、強い焦りを感じたんですよね。
コンビニほどあった!まちの豆腐屋さんの盛衰
-いわゆるまちの豆腐屋さんは、今、何軒くらいあるんですか?
くどう:1960年代のピーク時に約5万軒あったものが、今は約6000軒に減少しています。5万軒というと、今のコンビニの数くらい。それくらい、昔は当然のように人々の生活圏内に存在していたんです。
-逆に、5万軒まで増えたのはどうしてですか?豆腐の歴史を簡単に教えてください。
くどう:歴史を遡ると、豆腐屋が誕生したのは室町から江戸時代頃。タンパク質が摂れる手頃な食材として人々の生活に普及し、爆発的に増えたのは戦前、戦後の時代でした。食糧難の時代の貴重なタンパク源であったことはもちろんですが、戦時下で豆腐の凝固剤である〈ニガリ〉が使えなくなり、代用の製法が普及したので、豆腐屋さんを始めやすくなったという背景もあります。
-ニガリが使えなくなったのはなぜですか?
くどう:ニガリは〈ジュラルミン〉という金属の原料で、戦時中は戦闘機を作るために使われてしまったんです。その代わりに伝わったのが、中国では古くから使われてきた〈硫酸カルシウム〉という凝固剤です。この凝固剤はニガリに比べて豆腐が安定して固まりやすいため普及していきました。この製法が広まることで、豆腐屋さんを始める敷居が下がって、店舗数が増えたんです。
-戦争が背景にあるんですね。逆に今のコンビニと同じくらい栄えた業界が縮小した原因とは?
くどう:豆腐屋さんって、誕生した当初から現在に至るまで脈々と家族経営で、人々の生活圏内に店を構えるというスタイルは変わらないんです。変わったのは社会。後継者不足や高齢化によって店の数が減少しているというのは、どの業界にも通じる話ですよね。それから、豆腐屋さんたちがブラックジョークで語るのが、江戸時代から庶民の味方だった銭湯、かけ蕎麦、豆腐のうち、豆腐だけがいまだに値上げできていないという話。
-たしかに、今、その中では豆腐がいちばん安いですね。
くどう:もちろん、時代によって僅かに値上がりはしていますが、それでも安い。なのに、原価は上昇し、利益の確保が年々難しくなっています。
-新しく豆腐屋さんを創業するのは難しいのでしょうか?
くどう:初期の設備投資がかかる上に、水をたくさん使うので土地も選ばなければなりません。店を持ちたいと夢を持っていても、壁にぶつかり諦めてしまう人が多いのは確かですね。それでも、年間100軒は増えているんですよ。さきほど、毎年500軒が廃業していると言いましたが、その背景には、600軒が廃業し100軒が創業しているという事情があります。新陳代謝が悪い状況ですね。
-まちの豆腐屋さん(個店)の廃業を促進したのが、大手豆腐メーカーの登場かと。それついては、どう感じていますか?
くどう:スーパーが台頭した昭和30年代頃から、豆腐も工業化していき、今では大規模なメーカーが売上を寡占化している状況です。しかし、店舗数ではいまだに大半が小規模な個店であるというねじれが起きているんですよね。ただし、私は、大手メーカーの登場を問題だとは捉えていないんです。
-大手資本の良さがあるからですか?
くどう:はい。そもそも豆腐は、製造日内に消費しなくてはならないナマモノでした。その点、工業化したおかげで賞味期限が伸び、結果として流通も広範囲に及び、世の中に豆腐インフラが整備されたと思うんです。衛生面においても、品質基準がブラッシュアップされました。それらは、メーカーの努力の賜物。私は個店の味方と言われがちですが、メーカーさんの敵でもありません!
-広い意味で豆腐屋さんの味方、ですね。
業界も消費者も“意識”のハイブリッド化を
くどう:むしろ課題は、メーカーと個店の二極化が進んでいることを、消費者のほうが意識していないことだと感じています。
-なるほど。
くどう:たとえば、パンだったら? コンビニのパンも食べるし、観光地にある山奥のパン屋さんにもわざわざ行ってみたいと思いますよね?
-普通の3倍の値段がするパンをわざわざ買ったりも、しますね。
くどう:そうです、そうです。日持ちしなくても、焼き立てが美味しいことを知っていて、わざわざ出かけるじゃないですか? それと同じで、豆腐も消費者のほうが食べ分けるべきなんです。
-だとすると、個店とメーカーでは、豆腐の作り方は大きく違うのでしょうか?
くどう:どちらにしても、作り方の違いは〈商品のコンセプト〉の違いに現れると思います。おしなべて言うと、まちの豆腐店さんは「できたての豆腐を食べてもらいたい」「毎日フレッシュな豆腐を店頭で売りたい」「地元農家さんの大豆を使いたい」など、モチベーションはさまざま。一方、メーカーは「より遠くの地域にも届けたい」「手頃な価格で届けたい」というのが主な目的。そのため、長期保存が効くように熱殺菌したり、衛生管理を徹底したり、製法を徹底的に工夫していますね。このように、個店とメーカーでは目的がまったく違うので、本来、戦わなくてもいいはずなんです。
-その違いが消費者に伝わっていないので、安い豆腐を買いがちなのかもしれませんね。
くどう:スーパーで手頃に買える豆腐も美味しく食べ、ときには半日かけてでも目当ての豆腐屋さんに行き、店主との会話を楽しみながら豆腐を買って、食べるような。そんなグラデーションがあるほうが、豊かだと思うんです。
-今、豆腐業界に限らず、社会全体でオートメーション化が進んでいますよね。その結果、便利になった物事も多いと思うんですが、豆腐業界で、手作りとオートメーションのハイブリッド化事例はありますか? 安くて、職人さんの味くらいウマい、みたいな。
くどう:現状、なかなか聞かないですね。小規模な個店のほとんどは家業意識から抜けらず、採算度外視で豆腐づくりにプライドを賭けた職人さんもいるほど。大手メーカーからも、ハイブリッド化の話は出てきていません。ただ、最近は大手と個店が手を取り合い、豆腐業界全体で地盤を固めていかねばという意識を持ち始めています。
-意識的なハイブリッドは進んでいる、と。
くどう:昔は、個店が大手に対して敵意を持っていましたが、敵対していても業界全体が沈んで行くだけですからね。その流れで、5年前から〈全国豆腐連合会〉が主催する〈全国豆腐品評会〉も始まりました。メーカーと個店の垣根なく、全国でいちばん美味しい豆腐を平等に決めようという試みで、盛り上がりも見せています。私個人としても、小さな豆腐屋さんが今後どうハイブリッド化するといいか、思案しているところです。
-最近は、ブランディングに力を入れているまちの豆腐屋さんも多いなあと感じます。
くどう:そういうお店は、すごく増えています。そもそも、昔はパッケージすらなかった世界なんです。お客さんは桶をもって、水槽に浮かべた豆腐を買いに来ていたんですから!しかし、近年は自家消費用の需要だけではなく、贈り物として、縁起物として、用途が広がっています。そこで、若い世代を中心に、パッケージにこだわるお店は増えていますね。地方発送を視野に入れたパッケージも登場しています。
-SNSの影響もあるんでしょうか。
くどう:ありますね。フェイスブックやインスタグラムを始めるときに、映えるパッケージに変えているお店もあります。一方で、中身で勝負したいという人もいて。
-いい意味で、多様化して、選択肢が増えているというか。業界全体で未来が見えてきたのでは?
くどう:少し、ですね。豆腐屋さんを続けたいと思っている人は確実にいますし、代々続くお店を仕方なく継いだ人も、ブランディングを楽しんだり。豆腐屋さんという商売に喜びを感じている人は多いと思います。
原料、大豆を取り巻く現状
-次に、原料となる豆の現状もお聞きしたいのですが。
くどう:今、日本全国の豆腐生産を国産大豆だけでまかなうことは事実上不可能で、自給率100%を目指すのは現実的ではありません。ただし、国産食用大豆の半分は、豆腐に加工されています。
-豆腐に使われる国産大豆は、全体の何割くらいですか?
くどう:20~25%くらいです。低いと思うかもしれませんが、それでも納豆、醤油、味噌に比べたら圧倒的に多い数字です。同じ大豆を加工した食品でも豆腐は発酵させず、シンプルな原料でつくるからこそ、大豆選びには皆さんが試行錯誤していらっしゃいますね。
-本当は国産大豆を使いたいのに、外国産を使わざるを得ない事情もあるのでしょうか?
くどう:まず、大豆の中にも豆腐への向き不向きがあり、外国産の大豆を使う人は、安さだけで選んでいるわけでもないんです。
-しかし、世間的には国産を推奨していて、外国産大豆にネガティブなイメージを持っている人も多いですよね。
くどう:そうですね。国産に切り替えたほうがお客さんは喜ぶかもしれませんし、原価に見合った価格に値上げしても買ってくれる人はいるかもしれません。それでも、「うちの味」を出せるのがたまたま外国産の豆だというお店もあるんです。外国の大豆も、トレーサビリティがしっかり追跡できる安全な大豆がほとんどなんですよ。それを考えると、外国産も上手に使えば良いのではないかと。
-国内の大豆生産量を増やすのではなくて、ですか?
くどう:豆に関しては、問屋さんがコンシェルジュのように豆腐屋さんと生産者さんをマッチングしているんです。やみくもに大豆の生産量を増やしても、はたして供給先とマッチングできるか?という問題があります。農家さん目線で生産しやすく売りやすい大豆と、豆腐屋さんが求めている大豆が一致していれば、生産量を増やす価値はあると思うのですが。
-今のところ、一致してないんですね。
くどう:日本には、在来種という希少品種の大豆が300~400種類あるのですが、私もその存在を知ったとき、「日本の農家を救うために、みんながこれを使えばいいのに」と思っていました。そうではない事情があるんです。ただ、豆腐屋さんが農家さんに直接、理想の豆を育ててもらう〈契約栽培〉というスタイルは増えているようです。
-材料にも、多様性があるんですね。
くどう:いろんな大豆の味があれば、豆腐にもいろんな味わいが生まれて、楽しいですよね。ちなみに、大学生のときにつくったフェイスブックページのタイトルが「まめちゃんのダイズバーシティ計画!」といって、ダイバーシティを文字っているのですが。この頃から今も、大豆の多様性を知ってもらいたいと言う気持ちは変わりません。
↑まめちゃんお手製の豆腐ワークショップ用のツール。子供・大人、多様な人々が楽しめるために様々な活動をしている。
-「今の気分はコレ」みたいな感じで、豆腐を選んでいけたら良いですね。
くどう:そうなんです! 多様な豆腐を未来に残していくためにも、個々の趣味嗜好に頼りたいですね。
多様性を味わい、未来に残したい
-今後の豆腐業界は、どうしたら幸せになれると思いますか?
くどう:たとえばコーヒーにこだわる人がいるように、フェスに生きがいを感じる人がいるように、暮らしの中で豆腐を楽しむ人が増えるといいなあと、思います。赤ちゃんからお年寄りまで、背伸びをしなくても今日からすぐに取り入れられる食材ですから。私は、そのきっかけであり続けたいです。
-豆腐屋さんが、さきほどのパン屋さんの話のようになれたらいいですね。
くどう:実際、コロナ禍でステイホームが推奨されるようになり、「初めて豆腐屋さんに行ったよ」という報告が、本当に多いんです。在宅勤務で時間の融通がきくこともありますし、三密を避けるためにスーパーではなく近所の豆腐屋さんを利用したという人も。いいきっかけになっているようです。中には、「店主が顔を覚えてくれて、おからをくれた」と喜んでいる人もいて。私が手を貸さなくても楽しんでくれている様子で、嬉しくなりました。
-多くの人に、そういう体験をしてほしいですね。いちど豆腐屋さんに行ってみて、多様性を味わってみること。その結果、スーパーの豆腐がよければ、それでいい。そういうことですよね?
くどう:ですね。豆腐は、若い人にはあまり重要視されていないかもしれませんが、咀嚼が弱くなった高齢者には重要なタンパク源になります。お肉もお魚も大好きな私の祖母が、唯一口にできた食べ物が、やはり豆腐やお味噌汁などの大豆食品でした。私たちが意識してもしなくても、生涯お世話になる食材なので、だったら、楽しんだ方が良いと思いませんか!?
-本当にそうですね!
これからの世界で失いたくないもの。
ーでは、最後の質問です。この先、世界から失われて欲しくないものは何ですか?
くどう:無駄なことをする時間です。意味や価値を考えすぎていたら、私は、この仕事自体をしていないと思います。「こんなことして何になるだろう」「何の意味があるんだろう」ということにあえて時間を消費できている自分は、けっこう、好き。平日に働きもせず豆腐屋さんに行き、ご主人と近況報告や世話話をするだけって一日もあるんです。「生産性あるの?」って聞かれたら「ないよ」って堂々と言えるようなことや、遠回りなこと。そういうことがゆくゆくは、糧となるような気がします。自分の一部を構成しているのは、割と、無駄なことをしている時間だと思うんです。
Less is More.
このインタビューの後に、いつも見過ごしていた街の豆腐屋さんに足を運んでみた。「あぁこんなにも香りが、食感が違うのか」と感じられた。大手と個店がそれぞれにきちんと役割を持ち、多様な社会を構築できるか否かは、消費者も含めて、意識的に変革していくことが必要なのかもしれない。なによりも楽しく!豆腐業界に限ったことではない、日本の全ての業界に参考になる話ではないだろうか。
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(おわり)