Less is More.by info Mart Corporation

「Less is More. 」は株式会社インフォマートが運営する、グローバル化・デジ…

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「Less is More. 」は株式会社インフォマートが運営する、グローバル化・デジタル化する世界で失われる/失いたくないモノ・サービス・概念などを幅広く取り上げ、未来を再創造するためのメディアです。https://corp.infomart.co.jp/

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記事一覧

「蟻鱒鳶ル」から考える"ゆっくり作る"未来のこと。岡啓輔氏インタビュー。

「蟻鱒鳶ル」をご存知だろうか?建築家の岡啓輔氏がセルフビルドで20年に渡って作り続けているビルだ。 オフィスビルが乱立する東京港区の一角。約40平米の敷地に建てられ…

選挙を正しくエンタメ化すること。当事者として参加すること。宮原ジェフリー氏インタビュー。

選挙を「楽しむ」人はそう多くないと思う。シリアスな問題の数々に加えて、制度の複雑さ、候補者の多さ。「東京都知事選挙 2024」を目前に控えた今、私たちは選挙をどのよ…

ケルトから学ぶ、感性ベースの社会システム。その可能性。玉田俊郎氏インタビュー。

紀元前に、ヨーロッパの2/3もの地域を席巻していたケルトの文化。それほど広がったにも関わらず、私たちはケルトの人々や文化について詳しく知らないという人が多いのでは…

「池袋シネマ・ロサ」がみる映画館のこれから。ロサ映画社 代表 伊部知顕氏インタビュー。

東京 池袋で約80年間もの長きにわたって映画文化を支えてきた「池袋シネマ・ロサ」。この歴史ある映画館は、映画産業の波を超えて、今メジャーの映画配給と別の道を模索し…

世界のどこかに理解者がいる。仮面屋おもて 大川原脩平氏インタビュー。

世界中のトラディショナルな仮面から、現代作家の仮面まで取り扱う仮面・マスクの専門店「仮面屋おもて」。ズラリと仮面が並ぶ店内は、怪しく、神秘的な雰囲気に包まれてい…

白石温麺から考える、事業承継とローカルカルチャーを受け継ぐこと。きちみ製麺 代表 高橋巧氏インタビュー。

宮城県白石市を中心に愛されるご当地食品「白石温麺」の製造をしてきた「きちみ製麺」。 120年以上の歴史を誇るこの製麺会社を事業承継した高橋巧氏は、家業である薬品卸企…

家族と少子化。これからの社会を考えるヒント。筒井淳也氏インタビュー。

社会学者の筒井淳也氏は、家族や結婚、少子化について、データや、エビデンス、歴史、様々な角度から問題提起をされてきた。時に書籍を通して、時に政府への提言の中で。少…

悼むこと。忘れないこと。ペットから考える葬儀文化のアップデート。

ペット用の骨壷を開発したブランド「DREAMING」。手がけるのは、中国から留学生として日本で学ばれた万荷(マンカ)氏。便宜上「ペット」として括りはするが、現在のペット…

1970大阪万博と岡本太郎。太陽の塔から考える思想と哲学。石井匠氏インタビュー。

今回は1970年に行われた大阪万博を、「テーマ展示プロデューサー」を務めた岡本太郎を軸に見つめ直してみたいと思う。多くの人が知る太陽の塔は、どのような思想とどのよう…

誰かの視点をくぐりながら自分を編み直してみる。発達心理学とボードゲーム開発。萩原広道氏インタビュー。

以前Less is More.でもお話しいただいた発達科学者の萩原広道氏は、乳幼児期の言語発達に注目しながら、子どもたちには世界がどう見えているのかを研究している。 先月。そ…

機械論的プロセスによって、世界は彩られている。カタバミから考える"進化"。深野祐也氏インタビュー。

「都市のヒートアイランドはカタバミの葉色を進化させる」ナイスステップ2023を受賞したこの研究は、誰もが知る植物がリアルタイムで進化している様子を明らかにしてくれて…

失われし岩石・巨石信仰。畏れと期待、その世界観とは。吉川宗明氏インタビュー。

文献には残らないほど古い時代から、日本のあらゆる場所で、岩や石を祀る文化があったそうだ。今の宗教とは異なる、不思議な世界観を持つ「岩石信仰」の研究をしている吉川…

エビデンスは思想を越えるか。EBPMを幻想にしないために。杉谷和哉氏インタビュー。

政治をデータやエビデンスに基づいて運営するというEBPM=Evidence Based Policy Making(エビデンス・ベースト・ポリシー・メイキング)=「証拠に基づく政策立案」。 昨…

人類学のたたずまい。徒歩旅行的に導かれる未来。奥野克巳氏インタビュー。

私たちの社会とは全く違うルールで暮らす民族が世界には数多く存在する。「人類学」はそうした民族の研究を通して、私たちの社会を見つめ直すヒントをくれる。ボルネオ島の…

2024年どうしましょうか?株式会社インフォマート・メディアLess is More.編集部・新年座談会。

あけましておめでとうございます。本年もよろしくお願いいたします。 新年最初のnoteは、昨年の振り返りと、今年のLess is More.の抱負などをお話ししていきます。 まずは…

2023年どうでしたか?株式会社インフォマート・メディアLess is More.編集部・年末座談会。

今回は、2023年にリリースした記事をLess is More.編集長のインフォマート園田と櫻井の2名で振り返ってみました。年末の今回は、2023年リリースした記事から2人が特に印象…

「蟻鱒鳶ル」から考える"ゆっくり作る"未来のこと。岡啓輔氏インタビュー。

「蟻鱒鳶ル」をご存知だろうか?建築家の岡啓輔氏がセルフビルドで20年に渡って作り続けているビルだ。 オフィスビルが乱立する東京港区の一角。約40平米の敷地に建てられたこのビルに、そのありように世界から注目が集まっているそうだ。 -「蟻鱒鳶ル」について、あらためて教えてください。 岡:小さな手作りのビルです。2階以上は僕の住居になる予定で、1階は店舗として貸し出す予定です。2005年に着工して、予定では今年中(2024年)には竣工予定(その後曳家工事)です。 -約20年

選挙を正しくエンタメ化すること。当事者として参加すること。宮原ジェフリー氏インタビュー。

選挙を「楽しむ」人はそう多くないと思う。シリアスな問題の数々に加えて、制度の複雑さ、候補者の多さ。「東京都知事選挙 2024」を目前に控えた今、私たちは選挙をどのように捉え、楽しめばいいのか、『沖縄<泡沫候補>バトルロイヤル』の著者 宮原ジェフリー氏にお話を聞いてみた。 -宮原さんが選挙に興味を持たれたきっかけから教えてください。 宮原:母親の影響で中学生の頃に好きになりました。選挙の時期になると新聞に候補者一覧が掲載されますよね。結果と照らして、誰が当選したとか、落選し

ケルトから学ぶ、感性ベースの社会システム。その可能性。玉田俊郎氏インタビュー。

紀元前に、ヨーロッパの2/3もの地域を席巻していたケルトの文化。それほど広がったにも関わらず、私たちはケルトの人々や文化について詳しく知らないという人が多いのではないだろうか? ケルトの紋様など、アイコン文化に着目し研究を続けてきた、玉田俊郎氏にお話をお聞きした。 -玉田先生は、元々はケルトの専門ではないんですよね? 玉田:元々は、インダストリアルデザインの研究が専門です。ケルトを研究するに至るまで、少し詳しくお話しいたしますね。 -よろしくお願いいたします。なぜ、イ

「池袋シネマ・ロサ」がみる映画館のこれから。ロサ映画社 代表 伊部知顕氏インタビュー。

東京 池袋で約80年間もの長きにわたって映画文化を支えてきた「池袋シネマ・ロサ」。この歴史ある映画館は、映画産業の波を超えて、今メジャーの映画配給と別の道を模索している。 2024年3月に代表取締役に就任した伊部知顕氏に、これまでの歴史と、これからの展望についてお話いただいた。また、「池袋シネマ・ロサ」は、日本の総合アミューズメントビル「ロサ会館」の一角で運営されている。この歴史あるアミューズメントビルについても合わせてお聞きした。 -まずは、池袋シネマ・ロサの歴史からお

世界のどこかに理解者がいる。仮面屋おもて 大川原脩平氏インタビュー。

世界中のトラディショナルな仮面から、現代作家の仮面まで取り扱う仮面・マスクの専門店「仮面屋おもて」。ズラリと仮面が並ぶ店内は、怪しく、神秘的な雰囲気に包まれている。 店主を務める大川原脩平氏は、なぜこの不思議なお店を開いたのか。お話をお伺いした。 「仮面屋おもて」をはじめるまで。-大川原さんは、仮面屋おもての店主というだけでなく、さまざまな活動をされていますよね。元々は舞踏家として活動されていたそうですね。 大川原:私自身の活動の原点は舞踏です。現在も舞踏家としての活動

白石温麺から考える、事業承継とローカルカルチャーを受け継ぐこと。きちみ製麺 代表 高橋巧氏インタビュー。

宮城県白石市を中心に愛されるご当地食品「白石温麺」の製造をしてきた「きちみ製麺」。 120年以上の歴史を誇るこの製麺会社を事業承継した高橋巧氏は、家業である薬品卸企業と、介護を手掛ける企業も引き継ぎ、3社の代表を引き受けている。医療・介護だけでなく、全く経験もない食品メーカーまでを引き継いだ高橋氏。中小企業の後継者不在問題に直面する日本で、事業承継をどう考えていくべきか、お話をお聞きした。 事業承継の経験を活かして。-高橋さんは、医薬品の卸業を手がける八戸東和薬品、テルメデ

家族と少子化。これからの社会を考えるヒント。筒井淳也氏インタビュー。

社会学者の筒井淳也氏は、家族や結婚、少子化について、データや、エビデンス、歴史、様々な角度から問題提起をされてきた。時に書籍を通して、時に政府への提言の中で。少子化の一途を辿る日本で、「家族」とはどのようにその意味と役割を変えてきたのか、そしてこれからの社会をどのように考えていくべきか。そのヒントについて筒井氏にお話しいただいた。 家族はよくわからないもの。-筒井さんは少子化・家族・仕事などさまざまな研究を手がけていらっしゃいます。 筒井:私たち研究者は、公的資金を使って

悼むこと。忘れないこと。ペットから考える葬儀文化のアップデート。

ペット用の骨壷を開発したブランド「DREAMING」。手がけるのは、中国から留学生として日本で学ばれた万荷(マンカ)氏。便宜上「ペット」として括りはするが、現在のペットと人間は、「家族」「友人」「パートナー」…多様な関係がある。 大切な存在を失った際に、私たちはどのように気持ちを慰め、悼むのか。万荷氏にお話をお聞きした。 日本で深めたコンセプト。-万荷さんのご出身は中国なんですよね。 万荷:はい。出身は中国四川省です。日本では、辛い料理でご存じの方も多いと思います(笑)。

1970大阪万博と岡本太郎。太陽の塔から考える思想と哲学。石井匠氏インタビュー。

今回は1970年に行われた大阪万博を、「テーマ展示プロデューサー」を務めた岡本太郎を軸に見つめ直してみたいと思う。多くの人が知る太陽の塔は、どのような思想とどのような価値観によって建造されたのか。 岡本太郎研究を手がける、芸術考古学者の石井匠氏に、お話をお聞きした。 岡本太郎と1970年大阪万博。-石井さんのご自身については、後半に語っていただくとして、まずは1970年の大阪万博と岡本太郎さんについてお話をお聞かせください。 石井:よろしくお願いいたします。 -当時の万

誰かの視点をくぐりながら自分を編み直してみる。発達心理学とボードゲーム開発。萩原広道氏インタビュー。

以前Less is More.でもお話しいただいた発達科学者の萩原広道氏は、乳幼児期の言語発達に注目しながら、子どもたちには世界がどう見えているのかを研究している。 先月。そんな萩原氏と学生たちとで「大学生を疑似体験するボードゲーム」なるものを開発していることが発表された。発達心理学の研究との関連、そしてどのような思いで作り始めたボードゲームなのか。萩原氏にお話を伺った。 -お久しぶりです。前回は「未分化な言語が教えてくれる、子どもたちに見えている世界。」というテーマでお話

機械論的プロセスによって、世界は彩られている。カタバミから考える"進化"。深野祐也氏インタビュー。

「都市のヒートアイランドはカタバミの葉色を進化させる」ナイスステップ2023を受賞したこの研究は、誰もが知る植物がリアルタイムで進化している様子を明らかにしてくれている。 この研究を手がけた深野祐也氏は『世界で最も身近な進化』の事例だと言う。この誰もが楽しめて、科学や進化に興味を持てる研究について、お話を聞かせていただいた。ぜひ、科学の入口としてもご一読いただきたい。 『世界で最も身近な進化』事例。-前回は、「都市部では虫を嫌悪する人が増加している」という研究についてお話い

失われし岩石・巨石信仰。畏れと期待、その世界観とは。吉川宗明氏インタビュー。

文献には残らないほど古い時代から、日本のあらゆる場所で、岩や石を祀る文化があったそうだ。今の宗教とは異なる、不思議な世界観を持つ「岩石信仰」の研究をしている吉川宗明氏にお話をお聞きした。 岩石信仰に出会うまで。-吉川さんは、どうして岩石信仰について興味を持たれたんですか? 吉川:そもそもは中学校の図書館で出会った「失われたムー大陸」という本がきっかけだったんです(笑)。 -えぇ!?ムー大陸から? 吉川:ムー大陸を真面目に語っている一冊で、教科書には載っていないだけにシ

エビデンスは思想を越えるか。EBPMを幻想にしないために。杉谷和哉氏インタビュー。

政治をデータやエビデンスに基づいて運営するというEBPM=Evidence Based Policy Making(エビデンス・ベースト・ポリシー・メイキング)=「証拠に基づく政策立案」。 昨年、当メディアでもEBPMについてお話しいただいた杉谷氏は、この一年で『エビデンス』をめぐる状況が大きく変わったと語る。同時に、EBPMや政策評価の想定は、今のままではファンタジーに過ぎないとも論じる杉谷氏に、これからの政治や政策の展望について、改めて話を伺った エビデンスは厄介な言

人類学のたたずまい。徒歩旅行的に導かれる未来。奥野克巳氏インタビュー。

私たちの社会とは全く違うルールで暮らす民族が世界には数多く存在する。「人類学」はそうした民族の研究を通して、私たちの社会を見つめ直すヒントをくれる。ボルネオ島のマレーシア領で暮らす狩猟採集民プナンを17年に渡って研究し続ける人類学者・奥野克巳氏に、あらためて人類学とは何か、お話を伺った。 -そもそも奥野さんは、なぜ人類学に興味を持たれたんですか? 奥野:大学生だった80年代に旅をしたことが大きかったと思います。最初の旅は1982年。メキシコ・シエラマドレ山脈中に住むテペワ

2024年どうしましょうか?株式会社インフォマート・メディアLess is More.編集部・新年座談会。

あけましておめでとうございます。本年もよろしくお願いいたします。 新年最初のnoteは、昨年の振り返りと、今年のLess is More.の抱負などをお話ししていきます。 まずは、企業としてのインフォマートの2023年を振り返ることから座談会はスタートしました。 「DX」潮流が変化した?-昨年はどんな年だったと捉えていますか? 櫻井:普段の仕事をしていて「DX」みたいなバズワードがひと段落したような印象がありました。コロナ以降の大きな潮流が変化する兆しなんじゃないかと感じ

2023年どうでしたか?株式会社インフォマート・メディアLess is More.編集部・年末座談会。

今回は、2023年にリリースした記事をLess is More.編集長のインフォマート園田と櫻井の2名で振り返ってみました。年末の今回は、2023年リリースした記事から2人が特に印象的だった記事について語っていただきました。 一流ではないからこそできること。-年末恒例の振り返りですが、今回はお二人の特に印象的だったインタビューに絞って語っていただこうと思っています。 櫻井:僕はスポーツメンタルコーチ今浪さんのインタビューがすごく心に残っています。 園田:櫻井さんは、今浪